『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』ブックレビュー

『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』 ブックレビュー ビジネス

こんにちは。シルヒです。

2021年8月に、元P&Gの森岡毅さんが執筆された、『USJを劇的に変えたたった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』を読みましたので、本の内容をまとめていきたいと思います。

マーケティングの基本がわかりやすくまとまっている、初心者にもやさしい内容ですので、マーケティングに興味のある高校生・大学生や、社会人1-3年目の方におすすめです!

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書籍情報

『USJを劇的に変えたたった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』 は、元P&Gの森岡毅さんが執筆された本です。

森岡毅さんといえば、元P&Gのカリスママーケターとして有名ですよね。森岡さんが、当時低迷していたUSJを、マーケティングを通して立て直した伝説は、業界内で知らない人はいないほど。私の同期のなかには、森岡毅さんに憧れて、マーケティング業界に足を踏み入れた人もいるくらいです。

そんな森岡さんが、高校生のお子さんにマーケティングとは何かを質問され、その答えとして執筆されたのがこの本。そのため、この本には難しい専門用語などが一切なく、何の知識もない学生さんでも、すらすらと読めるようになっています。

それでいて、USJでの実例を交えながら、マーケティングの基本となる考え方を詳しく解説してありますので、あらゆる人にとって、新しい学び、もしくは復習となる良い内容となっています。

第1-2章 「消費者視点」が大切だ

まずはじめに書かれていたのは、「製作者の視点」ではなく、「消費者の視点」で商品を作るということの大切さです。

もっとわかりやすく言えば、「良いものを作れば売れる」というのは間違いで、「消費者が求めるものを作れば売れる」ということです。

いつも使っている焼き肉のタレが、もっと美味しくリニューアルしたらしいけれど、前の味のほうが良かったな…。

アンドロイドのスマートフォンを買ったけど、正直○○という機能さえあればいいんだから、デフォルトである色んなアプリはじゃまだよ。

そんな経験、ありませんか?

メーカーは、「ゲストが喜ぶと作る側が思っているもの」を製作し、販売していきます。

しかし、作り手はその業界のプロフェッショナルであり、いわば素人である大半の消費者とは、感覚が食い違っていることが多く、そうした製品は失敗してしまいます。

だからこそ、マーケティングによって、消費者視点の考え方をすることが大切なのです。

マーケティングは、必ずしも良いものでなくとも、「消費者が求めるものを作れば売れる」という考え方をします。

そのために、アンケート調査などの結果から、消費者が心から求めているものが何なのかを分析し、消費者価値を大きく向上させるものだけに、投資をすることができます。

だからこそ、製作者が主導するのではなく、マーケティング(顧客の欲求)が主導し、それに答える形で商品開発をすべきなのです。

ちなみに、製作者側の視点のことを「プロダクトアウト」、消費者視点のことを「マーケットイン」とも言うので、覚えておくと良いですよ!

第3章 マーケティングの本質とは?

続いて、マーケティングの本質について、森岡さんの見解が書かれていました。

まず、マーケティングとは「商品を売れる仕組みを作ること」で、「商品を売ること」は営業の仕事であると書いてありました。

「売れる仕組みを作ること」を細分化すると、大きく3つの段階に分けられます。

消費者の頭の中を制する

1つめの段階は、「消費者の頭の中を制する」ことです。

当然のことなのですが、商品の認知率(どのくらい知られているのか)が高いほど、売上は上がります。

だから、企業の名前や商品のことを知ってもらうために、テレビCMや交通広告などに大金を投資するわけです。

また、そこで「ブランド価値」が重要になってきます。

たとえば、歯ブラシといえば、何を思い浮かべますか?私はライオンを思い浮かべました。

カレーといえば、何を思い浮かべますか?私はハウス食品のバーモンドカレーを思い浮かべました。

また、私はバーモンドカレーのことを、他のカレーとは一線を画して美味しいカレーだと認識しています。

そうした、ブランドイメージを形成するのが大切で、ブランドイメージのなかでも、消費者に選ばれる強い理由になるものを、「戦略的ブランド・エクイティ」といいます。

このように、いかにして消費者の頭の中を制するかというのは、マーケティング戦略上、とても重要になってきます。

店頭(買う場所)を制する

2つめの段階は、「買う場所を制する」ことです。

ここでは、特に価格戦略(プライシング)について、詳しく書かれていました。

さて、会社としては、とにかく売上を伸ばしたいわけですよね。

売上は、単価×個数で求められます。できるだけ高く、できるだけ多くの商品を売れたら、嬉しいですよね。

もちろん、単価が高すぎると個数が伸びなくなりますし、安すぎると利益が出ません。

そういったことを加味しながら、売上を中長期的に最大化する価格戦略を考える必要があるのだと書いてありました。

ただし、店頭の価格を思い通りに操ることは、消費者の思っている以上に難しいようです。卸売り業者や小売業者など、メーカーと消費者との間に入る業者さんの都合によって、値段は上下するからです。

P&G時代に苦戦したエピソードなども載っていましたので、気になる方はぜひ書籍で!

商品の使用体験を制する

3つめの段階は、商品の使用体験を制するということです。

消費者の初めての購入を「トライアル」、2回目以降の購入を「リピート」と言いますが、リピート率を増やすことが、なかなか難しいようです。

リピート率を上げるためには、顧客満足度(CS)を充足させることです。良い使用体験は、リピート率を高くします。

そして、リピート率が増えれば、「認知(知ってもらう)」→「購入(トライアル)」→「再購入(リピート)」の流れができて、何もしなくても売上が上がっていくシステムが出来上がります。

これは理想論ですが、もしこうなったらいいですね~。

第4章 戦略とは、資源配分の選択のことだ

第4章では、マーケティング戦略の考え方について、熱く解説してありました。

森岡さんによると、戦略とは「資源配分の選択」のことだそうです。なぜなら、経営資源は常に足りないものだから。

CM、雑誌での宣伝、交通広告…。世の中にはたくさんの広告がありますが、これら全てに充分な投資するお金なんて、どんな大企業でもあるわけありません。

やること・やらないことを選択し、リソースを集中させてこそ、そこで勝つことができます。

これは経営に限らず、自己研鑽とかにも活用できる考え方ですよね。多変量解析、統計基礎、プログラミング、英語など、すべきことは多くありますが、優先順位をつけて、どこに時間を投資するかを選んでこそ、人材として突き抜けることができます。

マーケティングに限らず、資源配分の選択・優先順位の考え方は、常に意識していきたいものです。

第5章 マーケティングフレームワークを活用しよう

第5章では、マーケティングフレームワークについて、解説してありました。

まずは3C分析・5C分析で自社を取り巻く状況を把握し、次に目的を設定します。

その後は、WHO・WHAT・HOWのフレームワークに沿って、誰に売るか・何を売るか・どのように売るかという順序で考えていきます。

特に、調査の設計段階から、目的をきちんと定めていくということが、とても大切です。目的があいまいだと、その後にどうがんばったところで、間違った方向にしか行かなくなってしまいますから。

所感

最後に、私がこの本を読んだうえでの、所感を書いていきたいと思います。

商品企画・開発・流通・販促と、「商品が売れる仕組みを作る」マーケティングの基本を網羅的に学ぶことができたのが、とても良かったと感じました。

今の私は、まだ個々のタスクに集中しがちですが、全体の仕組み・意図まで考えながら、マーケティングリサーチに取り組むことができれば、もっと良いだろうなと思いました。

また、サマリーにはまとめていないのですが、森岡さんはこの本で、日本の経済やマーケティング業界全体についての大きな話もされていて、すごいなぁと思っていました。(実務に直結はしない話なので、割愛しちゃいました)

内容は盛りだくさんなのに、素人でもスイスイ読むことができる本なんて、そうそうないだろうなぁと感心。

本当に、どんな方にもおすすめできる1冊でした!

おわりに

森岡さんの『USJを劇的に変えたたった一つの考え方』の、ブックレビューをしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

ご興味のある方は、ぜひとも一度読んでみてください!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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